お金の学校 第一話 リースバックで家族を守る

 

 

2023年2月12日

 

今日は私の64回目の誕生日です。

元気なうちは一生仕事を通じて社会貢献していくと決めました。もちろん無理はせず自分にも家族にも思いやりを持ちながらが優先です。

現在、過去、未来、私をとりまくお金を中心にした話しを実話で綴っていきます。ご拝読の皆様の参考になれば幸いです。

 

【リースバックで家族を守る】

 

顧問先の奥さんから携帯に電話がありました。夫が70才くらいで末期ガンになり、奥さんも脳梗塞で倒れてしまいリハビリしなくてはいけなくなったとのこと。家族は3人の息子が独立して孫もいますが、夫婦を経済的に助ける余力はありません。

幸い自宅は奥さんの父親から相続で取得したもので、相当な価値があります。二男の家族と暮らしています。

自宅の建物には住宅ローンが1700万円くらい残っており、月15万円程返済しています。

わずかな年金では夫婦のお金は底をつきかけており、何とかできないかと相談があったのです。

私とグループ不動産会社の社長で考えました。

 

対策1.

二男がサラリーマンをしており、住宅ローンが借りられれば1700万円の残債を返済してかなりのお金が残るのでは。

しかし、問題点が税金のうえでありました。

住んでいた不動産を売却した場合、譲渡所得について3000万円まで控除できる特例がありますが使えない場合があります。

生計を一つにする親族への売却は使えません。

今回のケースは二男の家族が既に一緒に生活しているために該当してしまいます。

3000万円控除が使えれば売却収入4800万円-取得費1000万円=譲渡利益3800万円×20.315%=772万円の税金が安くなる=手取りが増えるのです。

 

対策2.

グループ不動産会社が一旦購入して、夫婦、二男の家族へ賃貸する。二男が住宅ローンを借りられたら、グループ会社が購入した金額で売却する約束をしておく(売渡特約)。

ここで問題があります。グループ会社が4800万円の資金を長期間(3年位)寝かせてしまうことです。

またグループ会社に登記費用、不動産取得税、印紙税などがかかります。合計で200万円くらいです。

それでも3000万円控除が使えるメリット772万の方が572万は多いので、この方法が一番です。

 

そこで私が良いアイデアを思いつきました。こういったやり方をリースバック方式といいます。

私がここで考えている不動産の割賦販売方式です。

グループ会社が自宅の買取り金額4800万円を分割払させてもらうことで資金繰の問題を回消するのです。

1700万の残債を預金にして、銀行へ完済しグループ会社に土地建物の所有権を登記させてもらいます。これで3000万控除が使えます。

4800万-1700万=3100万を6年分割で月43万円、そこから家賃20万円を差し引き23万円を奥さんに支払う。

年金と合わせれば夫婦が十分に暮らせる金額だと思います。

その後3年程度で二男が住宅ローンが組めればグループ会社から買い戻して一家が安心して暮らせることになります。

 

一家の将来が明るいことを祈ります。

 

 

税理士法人 とりやま財産経営 代表 鳥山昌則

 

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